1.背景
ムクロジ科カエデ属の広葉樹であるモミジのうち、セイリュウは枝垂れモミジ葉であり、春の新芽は淡い茶色、夏に緑色になる。なお、同じドラゴン系の名称を持つモミジにはレッドドラゴンは赤色を特徴とした枝垂れモミジである。2025年現在の価格感は接木苗で2000~3000円で3~5号ポットの価格であり、トウカエデ、イロハモミジと比較すると流通量も少なく高級品種である。今回、インターネットでセイリュウ30粒(種子)=1000円の価格で購入し、発芽試験に供した。
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2.実験方法
埼玉県産、2024年産種子、を1/18日から2日間、メネデール水溶液に浸漬し、育苗ポット、さし芽用土(Seria製)に種子を植え付けた1/20。育苗ポットの照射時間は16時間、平均気温15~23℃としたの室内環境に設置した。
3.実験結果
種子植え付け後、約10日後の2/1に双葉が発芽した(Fig.2)。発芽後、1週間でモミジ葉の本場が2枚、現れた(Fig.2)。なお、発芽した種子は2/10日時点で1個である。
4.考察
種子の状況からすると、種子の鮮度は良好であり、メネデール浸漬時も多くの種子が沈降しており、通常の種子と推測される。短期間の発芽においては1個のみとなり、1/30で発芽率は3%前後となった。モミジに必要とされる、休眠打破が不十分であった可能性があり、輸送時の温度等との関連性も考えられる。今後、試験を継続しモミジ全般の発芽率などを検証する。