1.はじめに
4/8の記事で、火龍果(ドラゴンフルーツ)の発芽について取り扱った。火龍果はヒモサボテンの仲間で白・赤・黄実の種を同日に植え込み、育苗器で成長させた。発芽までにかかった日数は、報告とおり、赤が早く、ついで白・黄の順であった。
火龍果の発芽 - NEW PLANTS EXPERIMENTS
2.実験方法
4/16まで同環境(①LED:https://amzn.to/3Z8skEI)においた。4/17~赤は、別場所屋内で①に加えて外側にLED設置した台においた(②https://amzn.to/42NkClQ)。白・黄は室内同環境を続けた。LEDを除く、屋内の日当たりは、赤<黄=白の状態である。いずれも2-3日にメネデール液を与えたが、白は、GW中の水やりを絶った。他方、赤・黄はそのまま続けた。なお種子、赤・白はイオン・黄色はインターネット購入である。
3.実験結果
Fig.1に火龍果(赤)の様子を示す。双葉が太り、双葉の間から棘を有する柱状の葉が現れた。Fig.2,3にそれぞれ、白・黄を示す。双葉までは成長したが、そこから先の成長がほとんど見られていない。
4.考察
火龍果の成長は双葉後、中央から成長点となるヒモサボテンが現れる。発芽のタイミングは異なるが、その後の放置する環境によって成長の変化が現れる。今回、成長速度は発芽のタイミングが逆転し、赤・白の順で、発芽も遅かった黄色は成長も遅い状況にある。
4.1 赤・白 ⇔ 黄 間の成長速度に影響を与えた因子
種子の鮮度が重要である。赤・白は、食した直後のイオン購入実の種子であり、黄色はインターネット流通品である。種子の採取したタイミングから徐々に発芽力と成長力が落ちるようである。
4.2赤・白 間の成長速度に影響を与えた因子
①LED出力
いずれも育苗器を使用し完全屋内飼育だが、赤の方がLED合計出力が大きい。
②気温
赤気温は、屋内ながら9:00-21:00頃まで23-25℃前後に置かれている可能性があり、他方、白・黄色は19-22℃と2-3℃程度、気温が低い。
③断水環境
白についてはGW中断水している。多肉植物の場合、必ずしもメネデール溶液の注入のような行為は必要以上にやるべきでない可能性がある。
今回の結果を受けて、屋内LED育苗器の選定や日光要素が非常に重要と考える。気温が上がってきたため、今後、屋外飼育に変更し、黄・白が再度元気を取り戻してもらうことを願う。
多肉植物は屋内育成が可能だが、それぞれにとって適性な環境があるようである。Fig.4に他の多肉の育苗器内の様子を示す。いずれも成長が極めて遅く、ドロサンテマムなどは発芽後、一部枯れてしまったようである。他方、ユーフォルビア鉄甲丸など塊根植物のように発芽後、急速に大きくなるものもある。一概にどのようにすれば、成長しやすいのかは、説明書では表現しにくく、植物の適応能力に大きく依存するようである。