1.はじめに
前回、夏場の桑は発根しやすく、増殖のかのうせいを示した(7/20記事)。真夏の太陽が今年もきつく、桑のような強健な植物も枯れてしまう(Fig.1)ため、元気がなかった山桑などを同様に発根させる準備をした。緊急避難としてクローン化を進めることにした。
https://hak90200.hatenablog.com/entry/2025/07/20/123955
Fig.1 枯れた?山桑
2.実験方法
発根が確認された桑を一ヶ月程度、メネデール浸漬液に浸す。屋内平均気温25〜30℃にキープ。インテリアのため途中、ペットボトル半裁カップから、ガラス瓶に移した後、十分に発根したところで、再度、明るい日陰のセリア挿し芽用土に植え付けた。
3.実験結果
Fig.2にガラス瓶に移した発根済の桑を示す。
Fig.2 発根済桑
Fig.3はホワイトマルベリーの発根後一ヶ月の様子である。
Fig.3 ホワイトマルベリー
Fig.4は雲竜桑である。いずれも瓶からはみ出るほどの根の成長が見られたため、改めて土に、植え付けた(Fig.5)
Fig.4 雲竜桑
Fig.5 植え付け後の桑
なお、救済した山桑も発根が観察された。(Fig.6)。
Fig.6 救済中の山桑
4.考察
桑は発根のしやすさから、1~2か月ほどで、発根が順調になる。発根したものは、水に差し込んでおいても、黒くならずに腐らない。鮮度が命で切断後、すぐにメネデール溶液につけるというところが重要と考える。1週間の猛暑なら耐えれるかもしれないが、連日猛暑が続くと、急に植物が枯れ始める。植物が弱り始めたら、切断で命をつなぐことも必要かもしれない。山桑も本体は枯れた可能性が高いが、一部復活させれるかもしれない。他方、発根のしやすい植物としにくい植物の違いはなんだろうかと思う。以前、ネコヤナギも春であれば比較的、発根しやすかった。すべての木が簡単な発根ができる訳ではなく、1、2か月かかるのは実に根気のいる作業である。